カナリヤと浅草の歴史
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高度成長期のまっただなかカナリヤ創業
1955年
カナリヤのある西浅草は、カナリヤの設立当時は浅草芝崎町と呼ばれていました。現在も町会名は芝崎で、三社祭の祭半纏にも芝崎の文字が書かれています。芝崎町の一角、現在の浅草ビューホテルの場所には、当時東洋一と言われた浅草国際劇場があり、SKD(松竹歌劇団)が人気を集めていました。1955年、カナリヤは舞台で活躍する踊り子さんや芸人さんの使う舞台化粧の専門店として創業したのです。
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バブルが訪れ浅草国際劇場閉館
1982年
映画と舞台の街だった浅草は、テレビの台頭で徐々に映画館が減り、1982年、ついに浅草国際劇場が閉館することになりました。劇場を本拠地にしていたSKDも浅草から離れることになり、カナリヤも資生堂をはじめとした商品を取り扱う小売化粧品店へと舵を切ることになりました。81年からはサンバ・カーニバルが始まります。江戸情緒とイベントの街に浅草が変わりつつある時期でした。化粧品の世界では、毎シーズン傑作テレビCMが次から次へと生まれ、新作が登場する時期はいつも店頭が賑わっていました。
カナリヤ新装開店 -
二代目就任
1997年
創業者袴田幸子が1997年に急逝。不動産、インテリア業界にいた袴田貴子が店を受け継ぎ代替わりを果たすことになりました。この時期にコーセー・プレディアとの取引をスタートさせ、その後、無添加主義 HABA、リサージ、シェルクルールなど品揃えを広げ、スキンケアの専門店、敏感肌の方のためのセレクトショップへと舵をきることになります。1998年都営浅草線と京急の羽田空港線直通電車が走るようになり、成田へも羽田へも直通電車でいけるようになりました。また2005年にはつくばエクスプレスが開業し、カナリヤから100歩でたどり着くところに駅への入り口ができました。その頃から浅草には外国人のお客様が増えはじめ、お土産に日本の化粧品をお求めになるかたも立ち寄られるようになりました。
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コスメカフェ、そして皆さんが集うサロンへ
2017年
2017年、飲食店営業許可を取得することになりました。カナリヤにおいでになるお客様は化粧品を買いに寄られて、少しおしゃべりをして帰られる方が多いのですが、カナリヤではせっかく来てくれたので、コーヒーやお茶をおだししていました。夏の暑い日には、ビールやスパークリングワインを飲んでいかれる方もいらっしゃったのですが、そんなお客様方から「いつも申し訳ないので、お金とって」と度々言われ、無許可でだすわけにもいかず、飲食店営業許可を取得することになりました。飲食店営業許可を取得したことで、カナリヤはコスメ・カフェとして、街の皆さんのサロンとしてお使いいただけるようになってきました。
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コロナ下での65周年
2020年
2020年のコロナで、それまでいらしていたインバウンドのお客様も入国できなくなり、コスメ・カフェも休業することになりました。それでも、アルコール消毒で荒れた手にあうハンドクリームや、マスクをしていても崩れないファンデーションなど、お問合せがあったのが、大変うれしかったです。やっと、少しずつ普段の生活が戻りつつあります。また、皆さんとお目にかかれるのを楽しみにしています。